※ 個人が趣味で行う鉄道模型工作の記事です。記載内容の加工方法については一切の責任を負いません。


【1/80・13mmゲージ】信越本線のヨ3500形車掌車

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信越本線の横川・軽井沢間を通過する貨物列車には、専用の車掌車としてヨ3500形が使用されていました。
EF62形電気機関車の牽引する貨物列車を再現するために欠かせない車掌車を、市販のヨ5000形から改造して作りました。

信越本線の横川・軽井沢間にある碓氷峠は、最大66.7‰(パーミル)の急勾配が続く区間です。
峠の下となる横川方には同区間専用のEF63形電気機関車が補機として重連で連結され、 上り勾配となる下り列車は押し上げられながら軽井沢までの勾配を上ります。 このときに掛かる力が、二段リンク貨車に悪影響を与えて連結器の破損などの事故が起こることから、一段リンクのヨ3500形車掌車が限定的に使用されていました。

ヨ5000形

〜KATOの製品を種車に改造する〜
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模型では、ヨ3500形を二段リンク化して形式変更したヨ5000形がKATOからプラスティックモデルで市販されており、これを改造してヨ3500形車掌車を作りました。
ポイントは、13mmゲージ化とモールドで表現された部品の別パーツへの交換による細密化です。

@下回りの加工

車体に大幅な加工は必要ないため、13mmゲージ化する下回りから着手しました。

13mmゲージへの改軌

〜車輪間の車軸を詰める〜
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車軸のプラパイプを3.5mm短くし、車輪の位置を車軸からずらして全体の長さは元の車軸と同じになるように調整します。
手前が加工した車軸と車輪を組み立てた改軌後のものです。

〜床板の加工〜
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車輪の位置が変わったことにより、床板に支障が出る箇所があります。 カッターナイフなどを使って車輪の当たる部分を切除し、車輪がスムースに回転することを確認します。
車輪を床板に嵌めてから当たる箇所を見て、少し乱暴ですが現物合わせで作業を進めました。

〜ブレーキ梁〜
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ブレーキシューの位置を車輪に合わせるため、ブレーキ梁を切断して短くします。
軟質プラスティック製なので、再接着は難しいため、ネジ留めとしました。

単軸台車

〜一段リンク式への加工〜
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ヨ3500形への改造は、単軸台車の一段リンク式への加工が必要です。
市販パーツの加工も考えましたが、小さな箇所にコスト面で折り合いがつかず、真鍮線とプラ板で簡単に済ませることにしました。
モールドの二段リンクの表現をヤスリで削り取り、それらしくリンク構造を作ってみました。 黒く塗ってしまえば目立たない箇所なので、粗い加工でもよしとしました。

床下機器

〜蓄電池箱〜
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蓄電池箱はパーツの交換はせずに済ませました。
床から支えてぶら下がっているように見せるため、蓄電池箱の上部を削る加工をしています。

〜車軸発電機〜
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製品で床下にモールドされた部分は、パーツへの交換のために削り取りました。
車軸発電機は、「工房ひろ」のロストワックス製を使います。発電機本体と床下に取り付ける枠組みは一体ですが、 ベルトの掛かる部分は別になっていてハンダ付けが必要になります。
また、ベルトは表現されていませんので、t0.2mm・幅1.2mmの真鍮帯板を適当な長さに切り出し、精密ドライバーの軸に当てて曲げてからハンダ付けしました。
組み上がったら、洗浄後に金属用の黒染めスプレーを使用して黒色に塗装しておきます。

〜ブレーキシリンダー〜
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ブレーキシリンダーはエコーモデルの貨車用を使用します。これに合わせてφ0.5mmの燐青銅線で空気管を配線してウズ巻チリトリと締切コックをハンダ付けしました。

〜ブレーキ管などの床下の配管〜
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前後に渡るブレーキ管もφ0.5mmの燐青銅線です。割ピンを使って床板に留めています。
連結器は、IMONカプラーに交換しました。

二枚合わせの床板は、集電板とともに付けてしまいます。床下機器の設置で再度の分解はできなくなりました。

〜信越本線のヨ3500形車掌車〜Topへ

A車体の加工

下回りがある程度形になったので、車体の加工に入ります。

妻板の加工

〜アングルコック押え〜
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妻板は、モールドで表現された解放テコや尾灯掛けを削ることから始めました。リベットは残しておきたいものの、細かな作業となり難しいものがありました。
取り付ける最初のパーツは、アングルコック押えです。この表現をしているプラ製品は余り見たことがありませんが、ブレーキホースの取り付けには不可欠なパーツです。
市販品が見当たらなかったので、t0.2mm・幅1.2mmの真鍮帯板から自作しました。

〜解放テコ〜
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解放テコ受けは、「工房ひろ」の有蓋車開放テコ受などを使用します。
妻面はサーフェイサーを噴いた後に、φ0.3mmの真鍮線を曲げて黒染めした解放テコやエコーモデルの尾灯掛けを取り付けました。

〜妻面の塗装〜
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ブレーキハンドルは製品の軟質プラのパーツをそのまま取り付けます。
サーフェイサーの白を活かして外側の柱をマスキングしてから黒色をエアブラシで噴き、妻面の完成としました。
柱を白く残したのは、実物が横軽専用の目印として白塗装されていたからです。

車体の塗装

〜インレタと窓サッシ〜
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車体は、室内をクリーム色に、外装を黒色に塗装した後、インレタを貼ります。
製品付属のインレタのほか、くろま屋の車掌車用を使用しました。アルプスモデルの貨車用インレタに「信越線 高崎操-直江津間 専用車」を見つけましたが古い所為か糊が付かずに失敗しました。
車番は、インターネットサイトの画像などを調べて、「高タカ」所属の番号としました。検査は「大宮工」です。インレタ保護に艶消しクリアを噴いておきます。
また、信越本線のヨ3500の多くが晩年は窓枠のアルミサッシ化を施されていたので、窓枠はアルミシルバーで塗装しました。

〜仮組み〜
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屋根に茶系で鉄サビなどのウェザリングを施してから、車体を組んで様子を見ます。
ブレーキホースは、TOMIX製の機関車か客車に付属していたパーツの流用です。
下回りと合わせながら組み立てる必要があるため、組み上げた車体は再度バラします。

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B完成

下回りをウェザリング後、車体部品を組み付けて完成です。

完成

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出入り口の床は木製のため、適当に調色したアクリル絵の具を筆塗りしました。

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1位側。

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2位側。

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テールライトを点灯して・・・。

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