登山年月日  2011年11月26日〜27日
参加人数  大人 2人
日程  一泊二日(前泊)
天候  (一日目)晴れ
 (二日目)晴れ
距離  (一日目) 7.3Km
 (二日目) 5.2Km
時間(休憩を含む)  (一日目) 8時間15分
 (二日目) 3時間00分
スタート地点標高  1462m (中房温泉)
最高点標高  2763m (燕岳山頂)
ゴール地点標高  1462m (中房温泉)
標高差(最大)  1301m
累積標高  +1635m、-1634m
気温  2℃ (一日目:第1ベンチ 午前 8時10分頃)

  (※ 標高、距離には誤差が含まれます)

本格的な冬になる前に、もう一度北アルプスに登っておきたくなりました。
通年営業の西穂山荘を除いて、唯一11月下旬まで開いている稜線上の山小屋の小屋閉めに間に合わせるべく、シーズン最終営業日に宿泊することにしました。
北アルプスは既に積雪していますが、この時期であれば積雪量は多くはなく、雪崩の心配は殆どありません。
週間天気予報を見ながら天候が大崩れしないことを確認して、初めての雪山を楽しむことにしました。

一日目【中房温泉〜燕岳〜燕山荘】

( 5:58) 大糸線の下り始発列車
〜JR松本駅〜
r0150001.jpg

朝から登るために松本に前泊しました。
松本6:00発の大糸線始発列車で、登山口最寄の穂高駅に向かいます。

( 6:30) 登山口の最寄駅
〜JR穂高駅〜
r0150002.jpg

中房温泉の登山口に近い駅は、大糸線の穂高駅です。

( 6:37) 朝陽に映える有明富士
r0150003.jpg

穂高駅から前日に予約していたタクシーで中房温泉に向かいます。
シーズン中の路線バスの運行は既に終了しており、列車を待つタクシーもありません。前もって予約を入れておかないと、随分と待たされることになります。
この日も予約なしに訪れた一人の登山客がいて、我々が予約したタクシーの運転手の計らいで、相乗りすることにしました。

天気は文句無く、中房温泉に向かうタクシーの車窓は素晴らしいものでした。
燕岳は有明山に隠れて見えません。

( 7:31) スタート地点(標高1462m)
〜中房温泉〜
r0150004.jpg

山小屋営業最終日に好天が重なり、中房温泉の駐車場は多くのマイカーで埋まっていました。タクシーの運転手さんも驚いていました。
登山口には日帰り温泉の施設があります。登山届けは事前に電子メールで長野県警宛に提出済みなので、提出箱には入れません。
身支度を整えて出発します。

※途中の山小屋までトイレはありません。登山口のトイレで用を足しておきましょう。

( 7:33) 北アルプス三大急登
r0150005.jpg

燕岳の主な登山道となる合戦尾根は、北アルプス三大急登と呼ばれています。
登山口からすぐに九十九折の急坂が始まります。
前日まで降っていた雪が、登山道周辺の笹の葉に残っています。

( 7:39) 凍てつく登山道
r0150006.jpg

登山道は整備されていて登りやすいのですが、残った雪が凍りついているので滑らないように慎重に歩を進めます。

( 8:10) 第一ベンチ
r0150007.jpg

登山道の途中には、40〜50分目安ごとに休憩用のベンチが設置されています。
標準コースタイムと比較しながらペース配分を計算するのに都合が良いでしょう。
我々はいつも通り、麓から山頂までの大まかな時間だけ見て、細かな時間はあまり気にしません。

( 8:21) 第一ベンチ〜第二ベンチの登山道
r0150008.jpg

登山道は雪に覆われていますが、積雪は数センチほどで登山靴のまま登れます。

( 8:45) 第二ベンチ(標高1820m)
r0150009.jpg

順調に第二ベンチまで登ってきました。
ここでアイゼンを着けるパーティもいましたが、雪の様子を見て我々はもう少し登山靴のまま登ることにしました。

( 8:56) 第二ベンチ〜第三ベンチの登山道
r0150010.jpg

標高が増すに連れて、積雪の量が多くなってきます。

( 9:17) 常念岳の稜線
r0150011.jpg

木々の間から常念岳の稜線が見えてきました。
雪の北アルプスを間近にして、気持ちが昂ぶるのを感じます。

( 9:26) 第三ベンチ
r0150012.jpg

第三ベンチの手前では、遠く富士山も眺めることができました。
登山口と燕山荘のほぼ中間地点です。

( 9:41) アイゼン装着
〜第三ベンチ〜
r0150013.jpg

この先の急斜面を考えて、第三ベンチでアイゼンを装着します。
登山靴は冬用ではありませんが、厳冬期ではないので問題はありませんでした。

(10:21) 第三ベンチ〜富士見ベンチの登山道
r0150014.jpg

アイゼンはしっかりと雪道を掴み、滑る不安はまったくありません。
二人とも初めてのアイゼン歩行ですが、スキー靴による雪道歩行には慣れている所為か、アイゼンの刃を裾に引っ掛けることも無く、無難に登ります。

(10:24) 富士見ベンチ(標高2200m)
r0150015.jpg

富士見ベンチからは、その名の通り富士山を眺めることができました。

(10:52) 富士見ベンチ〜合戦小屋の登山道
r0150016.jpg

登山道に面する草地から流れた水が凍り、大きな氷柱を作っていました。

(11:16) 合戦小屋(標高2350m)
r0150017.jpg

合戦小屋は宿泊はできませんが、売店は営業していました。
この先は稜線に出るので、防寒対策に中間着を一枚追加します。
20分ほど休憩し、行動食を口にして、トイレを済ませて出発します。

(11:51) 槍の穂先
r0150018.jpg

合戦小屋を過ぎた辺りから、槍ヶ岳がその穂先を現しました。

(11:55) 富士山と南アルプス
r0150019.jpg

尾根に出ると大きく視界が開けます。
富士山を中心に、右に南アルプス、左には八ヶ岳や浅間山などが見渡せます。

(12:03) 山小屋を見る(標高2489m)
〜合戦沢ノ頭〜
r0150020.jpg

合戦沢ノ頭に出ると、稜線上の山小屋“燕山荘”が見えます。

(12:52) 閉ざされた夏道
r0150021.jpg

燕山荘の下方から小屋前に至る夏道は、吹き溜まりとなって閉鎖されていました。
ここからは冬道となり、尾根上を通って小屋の裏手から正面に出ます。

(12:59) 冬道を歩く
r0150022.jpg

冬道の尾根を歩きます。
燕山荘の直下は急斜面ですが、距離が無いので苦にはなりませんでした。

(13:15) 燕山荘(標高2680m)
r0150023.jpg

夏場はテーブルの並ぶテラスも雪に覆われていました。
チェックインを済ませて、荷物を部屋に運びます。

(13:45) 山小屋で昼食
〜燕山荘〜
r0150024.jpg

山小屋の売店でカップラーメンを購入して昼食にしました。
カレー味を注文したのは妻です。

(14:13) 燕岳山頂を目指す
〜燕山荘〜
r0150025.jpg

必要な荷物だけを持って、山小屋から燕岳を目指します。
快晴の空の下、冷たい強風が吹きますが、しっかりした防寒対策をしていれば往復2キロほどの距離では低体温の心配は無用です。

(14:21) 山頂に続く稜線
r0150026.jpg

稜線上の登山道は、強風に晒されているため雪があまり付きません。

(14:29) 特徴的な花崗岩の風景
r0150027.jpg

燕岳山頂付近は花崗岩の奇石で彩られる風景が特徴でもあります。
ほかの北アルプスの山とは、少し違った景色です。

(14:44) 山頂直下の岩場
r0150028.jpg

花崗岩の岩場を登りきれば、山頂は直ぐです。

(14:50) 燕岳山頂(標高2763m)
r0150029.jpg

手前に北燕岳、奥に立山連峰を望む燕岳山頂です。
三角点が設置されています。

(14:52) 山頂を示す石
〜燕岳山頂〜
r0150030.jpg

山頂は狭く、数人が立てば満員です。
標高の記載がありました。

(15:14) 階段を下る
r0150031.jpg

アイゼンを装着しているとは言え、慎重にこしたことはありません。

(15:16) 展望を楽しみながら
r0150032.jpg

燕岳山頂から燕山荘まで戻る道は、遠く富士山もはっきりと見える大展望です。

(15:33) イルカ岩
r0150033.jpg

花崗岩は不思議な造形を見せてくれます。
槍ヶ岳を背にイルカが跳ねます。

(15:46) 色とりどりのテント
r0150034.jpg

山小屋前のテント場には、いく張ものテントが設営されていました。

(15:57) 燕山荘(標高2680m)
r0150035.jpg

山小屋に戻ってきました。
一日目の山旅は終わりました。

(16:35) 落日
r0150036.jpg

夕陽の沈む時間、しばらくの間は撮影を楽しむことにしました。
燕岳は槍ヶ岳を中心とする北アルプス撮影のメッカでもあり、多くのカメラマンが三脚を並べていました。
カメラの操作のために手袋を外すと、一瞬で手の感覚が奪われるほど冷え込んでいます。晴れていても寒風に長い間肌を晒せば、凍傷の恐れがあります。
それでも、美しい北アルプスの夕陽に夢中でシャッターを切っていました。

(17:54) シーズン最後の夕食
r0150037.jpg

シーズン最終営業日の夕食です。
名物のハンバーグは美味でした。

(18:13) 赤ワインのハーフボトル
r0150038.jpg

山小屋泊ではお酒を控えることが多いのですが、翌日は下山だけなのでワインを注文しました。
ゆっくり飲めるかとも思ったのですが、シーズン最終営業日で宿泊者が多く、夕食も二回転するとのことで時間が制限されてしまいました。
山小屋オーナーのお話とアルプスホルンの演奏を楽しんでから、部屋に戻りました。午後7時前には寝付いてしまいました。


Topへ

二日目【燕山荘〜中房温泉】

( 5:40) ストーブに火が入る
r0150039.jpg

俗に「蚕だな」と呼ばれる部屋は四畳ほどで、敷布団四枚に五人が割り当てられていました。掛け布団は一人一枚です。
この時期としては大分混雑しているのでしょうが、スペースはゆとりがあって十分体を休めることができました。
朝になると、食堂横の廊下のストーブに火が入ります。

( 5:40) 越冬の準備
r0150040.jpg

窓は木の板で塞がれ、雪の重みに潰されないよう小屋の中には鉄の棒で支えが施されています。
冬を越す準備が着々と進められる山小屋の風景です。

( 6:18) 御来光を待つ
r0150041.jpg

朝食前に多くの宿泊者と共に山小屋の前で日の出を待ちました。風は弱く、昨夕ほど寒さは感じません。
気合の入っている人たちは、燕岳山頂まで足を延ばしたようです。
霧も無く、富士山も八ヶ岳も裾野まで綺麗に見えました。

( 6:20) 東の空は雲に覆われて
r0150042.jpg

丁度、東方向だけ雲が掛かっていて、太陽の姿ははっきりと確認することができませんでした。
近くにいた妻は、冬毛の白いライチョウを見たそうです。

( 6:35) 薄桃色に輝く燕岳
r0150043.jpg

少しだけ陽が射してきたのか、燕岳が薄桃色に染まります。
朝食の時間ですが、誰も山小屋に帰りません。

( 6:36) 顔を出した太陽
r0150044.jpg

ようやく太陽が見えました。
朝の撮影を終えて食堂に入ると、二三人しか席に着いていませんでした。

( 7:03) 食後の撮影を楽しむ
r0150045.jpg

朝食の後は、再び外に出て撮影をしていました。

( 7:54) 二日目のスタート
〜燕山荘〜
r0150046.jpg

素晴らしい眺めに名残惜しいのですが、登ったら下りなければいけません。
中房温泉までの下山は、前日に歩いた道を引き返すコースです。

( 7:56) 名残の槍・穂高
r0150047.jpg

槍ヶ岳と穂高連峰の眺めも見納めです。

( 8:03) 尾根を辿る冬道
r0150048.jpg

薄い雲はありますが、雨の心配は皆無です。
少し凍った雪に、ザクザクとアイゼンの音が気持ちよく響きます。

( 8:06) 富士を見ながら下る
r0150049.jpg

夏道に合流し、合戦尾根を下ります。
前方には八ヶ岳、富士山、南アルプスの峰々が並びます。

( 8:23) 雪に埋もれた三角点(標高2489m)
〜合戦沢ノ頭〜
r0150050.jpg

前日の登山時には気がつきませんでしたが、合戦沢ノ頭には三角点が埋もれていました。
積雪は40〜50cmほどでしょうか。

( 8:25) 尾根道を下る
r0150051.jpg

ダケカンバなどの潅木の中を歩きます。

( 8:33) 合戦小屋(標高2350m)
r0150052.jpg

合戦小屋はとても静かでした。
少し休憩している間に、何組かの登山者が行き交います。
これから登る日帰りの登山者も見受けられました。

( 8:46) 合戦小屋にて
r0150053.jpg

何の植物かはわかりません。

( 8:50) 合戦小屋〜富士見ベンチの登山道
r0150054.jpg

樹林帯の道になりました。
まだ雪は多いので、アイゼンは装着したまま歩きます。

( 9:06) 富士見ベンチ(標高2200m)
r0150515.jpg

富士見ベンチでは休憩を取らずに先に進みます。

( 9:10) 富士見ベンチ〜第三ベンチの登山道
r0150056.jpg

雪道の下山は思いの外、歩きやすく、速いペースで歩きます。

( 9:42) 第三ベンチ
r0150057.jpg

第三ベンチで休憩をとりました。
登りではここでアイゼンを着けましたが、下りは安全を期して第二ベンチまで着けたまま歩くことにしました。

( 9:46 ) 第三ベンチ〜第二ベンチの登山道
r0150058.jpg

徐々に雪の量は減ってきました。

(10:02) 第二ベンチ(標高1820m)
r0150059.jpg

第二ベンチでアイゼンを外しました。

(10:15 ) 第二ベンチ〜第一ベンチの登山道
r0150060.jpg

アイゼンを外したので、少し滑ります。
下りは特に慎重に歩く必要があります。

(10:30) 第一ベンチ
r0150061.jpg

アイゼンを外してからはペースが落ちました。
疲れは無いので、第一ベンチは通過します。

(10:45 ) 第一ベンチ〜中房温泉登山口の道
r0150062.jpg

日陰は凍り、陽の当たる場所はぬかるんでいて、どちらも滑りやすい状態です。

(10:55) ゴール地点(標高1462m)
〜中房温泉〜
r0150063.jpg

燕山荘から中房温泉まで、3時間ほどで下りてきました。
登りの時間の半分ほどしか掛からずに下りてきたことになります。
時間を争うような山歩きはしませんが、雪道はリズムに乗って下りてくることができました。
中房温泉の立寄湯は利用しませんでした。

(11:22 ) タクシーを待つ
r0150064.jpg

シーズン中の路線バスの営業は終了しています。
タクシーを呼んで待つことにします。

(12:46 ) 掛けそば
r0150065.jpg

昼食はJR穂高駅前の居酒屋で掛けそばを注文しました。
松本からは特急「あずさ」で帰宅しました。


Topへ